スズキ スペーシアカスタムハイブリッド 「実用性も存在感も手に入る軽スーパーハイト」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

まるも 亜希子
まるも 亜希子(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
3
走行性能
5
乗り心地
4
積載性
5
燃費
4
価格
5

実用性も存在感も手に入る軽スーパーハイト

2023.8.21

年式
2017年12月〜モデル
総評
1785mmの全高を生かした天井の高い室内空間に両側スライドドアを備える、ファミリーでも使いやすい軽自動車。見た目にはどうしても生活感が出やすい中、スペーシアカスタムはド迫力のデカグリルやメッキ装飾、ブラックルーフなどでワンランク上の存在感を醸し出しているのが特徴です。でも使い勝手では、スズキらしく多彩な収納スペースがあり、ラゲッジを広げるためのシートアレンジも簡単。自転車を積む際にタイヤをスムースに滑らせることができるガイド溝があるのも親切です。ロールサンシェードや天井のスリムサーキュレーターなども装備され、プチミニバンのように使える1台です。
満足している点
マイルドハイブリッドなので、電気のみでのEV走行はできませんが、発進直後やブレーキペダルをオフした時のクリープ走行などで、ハイブリッドらしいなめらかでクリーンな走りを少し体感することができます。エネルギーを捨ててしまうのではなく、回収して使えるところで使うという発想は、ガソリン代高騰のご時世にはありがたいものですね。毎日使い、ちょこちょこと街中を走ることが多い軽自動車だからこその、マイルドハイブリッドです。
不満な点
価格帯からしても標準スペーシアの上級グレード的な扱いにもなるモデルがスペーシアカスタムなので、装備が手薄になるグレードは必要ないのではないかと思うのですが、やはり安全装備がやや少なかったり、内装の本革巻きがウレタンになったり、天井のスリムサーキュレーターなどが付かないグレードがあります。
デザイン

3

個人的には凛々しくてオラオラ要素は少なめで好きなデザインではあるのですが、なにかに似ていると言われればそうかもしれないと思うフロントグリル。好き嫌いがハッキリと分かれそうな印象もあります。ただ、サイドからみるとドアまわりだけボディ同色を残しているところなど個性的な部分もあり、スズキらしいデザインだと思います。
走行性能

5

減速エネルギーを利用して発電し、モーターでエンジン始動時や加速時にアシストしたり、モーターによるクリープ走行を可能にする、ISG(モーター機能付発電機)と専用リチウムイオンバッテリーを搭載しているマイルドハイブリッド。スムーズな再発進やノロノロ渋滞でのクリープ走行ができたり、坂道や高速道路の合流でのパワフルな加速がしっかり引き出せるのが美点です。とくに気にしなくても、普通に運転するだけで効率よく快適に走ることができます。アイドリングストップからの再始動が素早いのもいいですね。
乗り心地

4

天井が高く広大な室内空間は、スーパーハイトワゴンの中で数値的には室内幅が少しだけ狭いのですが、前後長が長いので目線が開けており、十分に気持ちよく過ごせる空間です。大径タイヤとアルミホイールで足元が安定しているおかげもあって、他のスペーシアシリーズよりも少しドッシリとした安定感のある乗り心地。多少の振動が入るシーンもありますが、天井のスリムサーキュレーターのノイズも先代より小さめになり、快適性はアップしていると感じます。
積載性

5

ゴチャゴチャ感のないインパネアッパーボックスや、スマホなどもサッと置けて使いやすいインパネセンターポケットなど、スッキリ片付け上手になれる収納スペースがたくさん。助手席の座面下にも収納があるのはスズキならでは。後席は左右別々のスライドとワンタッチでの折りたたみができ、ほぼフラットで広大なラゲッジに早変わりします。大きな開口部の地上高は510mmで、自転車のタイヤを滑らせて積みやすくするガイド溝もあり、27インチ自転車でもラクに積載可能となっています。また、助手席までフラットにできるので、サーフボードなどの長尺物の積載もOKです。
燃費

4

アクセルをオフして減速が始まると、かなり早くからアイドリングストップが作動し、コースティングのような状態になることが多い印象です。街中などでは信号に引っかかるたびにそれを繰り返すのですが、乗り味にはほとんど違和感はなく、普通に運転できるのがいいところ。アイドリングストップ中もエアコンが効くので、夏場でも身体に優しくエコドライブができます。ただ、アクセルを強く踏む場面が多いと実用燃費は下がりがちなので、メリハリのある運転ができる反面、「ハイブリッド」と聞いて期待するほどは実用燃費は上がらないと思います。
価格

5

一見すると、ライバルのタントカスタムに比べると割高な価格設定のように見えるのですが、タントカスタムはACC(全車速追従機能付き)が全車オプションとなるのに対して、スペーシアカスタムは全車標準装備。USBが2個ついたり、スリムサーキュレーターがついたりと、装備的に見ると決して割高ではないことがわかります。コスパ的にも優秀と言えるでしょう。
まるも 亜希子
まるも 亜希子
自動車ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
スズキ スペーシアカスタムハイブリッド 新型・現行モデル

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